一口に蔵といっても、酒蔵、店蔵、お茶蔵に穀蔵、絹の蔵…商売の数だけ蔵があります。
行田では「足袋蔵」の再活用が市民の手ですすめられ、様々な素材やデザインの蔵に出会えます。
足袋蔵まちづくりミュージアム(旧栗代蔵)
大澤蔵
足袋とくらしの博物館(旧牧野本店工場)
小川源右衛門蔵
時田蔵
忠次郎蔵そば店(旧小川忠次郎蔵)
m i n i c o l u m n
ものつくり大学准教授 横山晋一
行田の足袋づくり起源は詳らかではありませんが、18世紀前半には数件存在していたようです。明治維新後、軍需品大量受注によって行田の足袋産業は躍進しますが、その遺構となる旧足袋蔵が行田市駅中心に点在しています。蔵は間口5間、奥行3間の平入り・切妻屋根が多く、弘化3年(1846年)の大火の影響もあってか、冬期の北西風に対応した二面のみを土壁とする「半蔵造り」が存在するのも、建築的特徴と言えるでしょう。